| ■50号ゆしま・この人 |
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湯島に人間国宝誕生! 菅公一千百年大祭のこの年、湯島にとびっきりの明るいニュースが伝えられました。湯島に生まれ育ち、現在も湯島天神の男坂下に暮らす、生粋の湯島っ子、講談師の一龍斎貞水師匠の重要無形文化財保持者の答申が発表されたのが六月二十一日、そして官報に告示され、正式に認証されたのが七月八日。 ◎ |
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今はない本牧亭時代に、キラ星のごとくいた先輩、兄弟子、名人、個性豊かな講談師……その芸を楽屋にいて身近に聞けるだけでも、大変な勉強であり、のちの財産になった。修業についても同じ。「楽屋の修業は、自分の芸をつくるためのもので、決して先輩のためのものではないはず」と貞水師匠は言い切る。 「定席がない今日、確かに若い人には修業する場がないかもしれない。楽屋修業だって昔ほど厳しく言う師匠も多くいませんし、そういう意味では仕方ない面もあるかもしれません。私はいわば楽屋で育ちましたから、その体にしみついた講談のにおいを、せめて若い人に伝えられればと思っています」 その言葉の裏には、芸は教えるものではない、盗むものだという、芸人なら当たり前の考えがある。 「だから、僕自身も、別に人間国宝になったからって芸が完成したなんて、もちろん思っていません。年を取ろうが芸一生、自分の語りをするだけで、偉大なる未完成≠フままでもいいじゃありませんか。前向きの心をお客様や後進にお見せできれば」と言う。 |
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ところで、生まれ育った町、湯島については、「立ち話の多い町、でしょうね。とにかく話好き、ちょっと歩いても、必ずどなたかに声を掛けられる、その間合いもまたいいんですね。ある意味、この町に育ったから、私は講談ができたと思ってるんです」 |
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(50号掲載) |