今年は、文京区の誇りでもある湯島天満宮の菅公一千百年大祭が春にあり、湯島の町はおおいに賑わいました。一千百年という重みを感じるとともに、大祭を心からお慶び申し上げます。
また、同じ湯島で、おめでたいことが続きました。生粋の湯島っ子でいらっしゃる一龍斎貞水師匠が、講談界で初の重要無形文化財保持者(人間国宝)になられまして、貞水師匠には区民に代わりお祝いを申し上げます。
さて、私たちの文京区は、区の名前が示しますように文教、文化と教育の町として今日にいたっていますが、そのおおもとは湯島聖堂です。徳川家康が幕府教学の準拠を求めて儒学者林羅山を登用し、その後五代将軍綱吉が上野忍岡にあった林羅山邸内の孔子廟を現在の湯島の地に移し、孔子像と四賢像を安置しました。また、聖堂の西側に御成殿や学寮を設置し、幕府直轄の昌平坂学問所を開設したわけです。今でも、大都会の真ん中にありながら、静かで、学問をするにふさわしい雰囲気を残しています。
ただ、残念なことは、この場所を知る人が少ないということです。現在は無料で開放されているのですが、訪れる人も少ないようです。こうした歴史的意義のある、文京区の文京区たる由縁の湯島聖堂を歩くことは、とても有意義なことだと思うんですね。ぜひ、みなさんも訪れてみてください。
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その湯島ですが、区内のなかではもっとも繁華ないい町です。地形も湯島天満宮を中心に、切通坂があり、文学の舞台にもなってきた町ですから文学的な雰囲気もあるし、下町のにおいもあり、おだやかないい町だなあという、いいイメージをみなさんもっていただいていると思うんですね。そのイメージを大事にしつつ、さらなる発展を願っています。
ただ、あのあたりはかつての三業地で、その江戸文化に通じる雰囲気を決して否定するものではありませんが、今日では残念なことに、一部ラブホテル街になっており、それがイメージをダーティーにしている部分があります。
このダーティーな部分のイメージアップには、区としてもいろいろと取り組んでいます。おだやかな文学の町としての健全な発展のために、図書館や児童遊園なども作ってきました。また、ラブホテルをなくしたいということで、数年前に新規のラブホテル営業の申請があった時には、文京区全部を文教地区指定にしたらという声もありました。でも、そうしますと飲食店が新規開業できない地区がでてきてしまいます。これは健全な商売も閉め出してしまうことになりますので、そこまではしませんでした。
六月の議会でも一部発表いたしましたが、現在のラブホテルをやめて、代わりに公共的なものにしていただく場合は区から特別補助金をだそうと、今そういう施策を考えています。
特定の業種だけにそういう措置を講じるのは公平ではないという声もありますが、文京区のイメージにあわないものは排すべきだというふうに、私は考えています。
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今年の四月から観光協会を本格的に立ち上げました。文京区にはほかにない財産、知られざる観光資源がたくさんあります。それを活かさない手はないと思います。たとえば、区内のタクシー会社と提携して二時間コースの文京・観光タクシーを走らせるとか、湯島のような飲食店の多い地域では、「五〇〇〇円で飲める店」「一万円で老舗の食事を楽しめる店」といった内容を表示したパンフレットをつくるとか、そうすると遠方から初めてこの地に来た方も安心して楽しめると思うんです。
それは結果的に町の活性化につながりますし、町のイメージアップ、リピーターも期待できます。
湯島のみなさんは、今度の菅公一千百年祭でもみなさん協力されて、物心両面で祭を盛り上げていただいた。その団結心、町を愛する気持ちをこれからも持ち続けていただき、文化の香りあふれる繁華街、江戸の歴史を彷彿させる町としてさらに発展してくださるよう、念願しています。